2011年09月30日

数学ガール

先日、姪っ子の結婚式に出席した。披露宴ではテーブルの隣の席に、義理の兄の姪っ子が座っていた。初対面でとても礼儀正しい大人びたお嬢さん風だったので、少々固くるしい敬語でぎこちなく話しかけた。すると彼女はまだ鹿児島大の1年生であることが判った。な~んだ、去年のうちの塾生と同級生じゃん。と思ったら、いつもの塾生らに話す口調になって(シャンパンの影響もあるかも)しまった。happy02 

数学科に在籍しているときいて、『おおっ数学科ぁ~。』とうなった。surprise 鹿児島市内の塾で数学講師のアルバイトをしながら大学でムズカシイ数学のお勉強三昧。いずれ大学院まで行きたいとか・・・。つまるところ、年から年中数学を勉強している数学ガールだ。まぁ数学キライじゃやれないよね。sad

よく、理数系は男子、文系(言語)女子といわれる。高校の国立理系クラスは圧倒的に男子だし、看護・薬学を除くと理工系ははやり男子ばかりとなる。その当然の帰結としてノーベル科学賞も男性に独占される・・・。この男女の理系文系の特性を脳医学者などは、論理を司る脳の部位と言語のそれの部位(右脳と左脳の)の発達しかたが男女では異なるとか、男性・女性ホルモンの影響・・・とかで理由付けしているらしい。

一方、社会学者の間では女子は科学の分野には向かないのだという社会のステレオタイプそのものが女性の理数系のコースの邪魔している、と言う。その証拠に、どこかアメリカの高校で女子に理数系徹底講座を開いたところ、大学の理工学部に進学する女子の割合が男子と同じになったそうである。要するに動機付けしだいであると・・・。

数学の魅力は?とその彼女に問うと、難問を解けた時の達成感である、と。なるほど・・・・。そういえば世の中には、世紀の難問 (『フェメールの最終定理』や『リーマン予想』など)の解読に一生をささげても報いられなかった秀才・天才数学者が何人もいるらしい・・・。たぶん、解けたときの達成感(エクスタシー)が欲しくてやっちまったんだろうけど・・・。数学には人をとりこにする魔力のような力があるようです。gawk

たしかに数学には『君に解けるか??』と挑んでくるところがあり、うちの塾生らを見ると、その挑戦に懸命に脳に汗して応えようといるが、けっして嫌々やっているのではない。苦労してうまくできたら気分が良いそうだ。私も常々塾生らの質問に試されており、うまく解法を説明出来て彼らが解ってくれた時はエクスタシーを感じるのです。
  


Posted by いっきゅう  at 22:19Comments(0)数学あらかると。

2011年09月18日

文脈スイッチ

最近はEテレ(教育テレビ)を良く見る。意外と面白いし、ためにもなる(『みんなのうた』はうたもイメージもほんとよく出来てます happy02 )

なかでも『仕事学のすすめ』は興味深い。(いつも遅い夕ご飯を食べながら見てます♪)前回は司法試験の論文と面接対策は一般社会人にとってのプレゼン力の向上にに通じるものがある、と言う趣旨だった。肝心なことは採点・面接官・クライアントの知りたいことを伝えること。そのためには文脈を読み取る力が重要である、と。think

さて英語の面接・記述型試験はもちろん、マーク試験もその文脈を読み解く力を試すもの内容が多い。ちょっと極端な会話の問題例として---『どうして英会話を勉強しているの?』という質問があるとして、対応する文で『英会話が好きだから。』『楽しいから』という選択肢は間違いだ。(こんなやりとり日常会話では、ままありがちですが・・ 。)単に主観を口にしているだけで、質問者の投げてきたボールを受けてとめてないから。正解となる選択肢とは客観的な視点で具体的であること。『将来、通訳の仕事したいから。』『外資系でグローバルに働きたいから。』等。文脈の裏づけなる根拠を見い出すこと(北野たけしさん:コマネチ大学数学科 曰く重要なことは因数分解のように共通項=普遍性、客観性をくくりだすこと、。)・・つまり文脈を読む力が試されてます。animal2 

ま、試験というものは、採点者や出題者とのコミュニケーション力を測るものであるともいえるだろう。就職、AO面接、入試論文一般筆記試験などでも文脈スイッチギアをフル回転することが大切だ。たとえば教員採用試験で『どうして先生になりたいんですか?』という質問に単に『子供が好きだから。』『教えるのが楽しいから。』というのは論外なのです。『ふ~ん・・だからなに?』と内心思われてるかも。crying 

ところで『文脈を読む』は『空気を読む』とは似て非なるというか、むしろ対極にあるのかもしれない。空気は察する文化の会話。同質の文化価値観を持ったもの同士、夫婦や恋人、あるいは分かり合った友人同士の会話。『あれはあれだよな~』『そうそう・・それはそうよ』『うん、そうさ・・・』という小津映画のような会話。

一方、『文脈を読める』ということは、違う価値観をもった相手にわかる言葉で話したり聞き取る理解する能力のこと、だと思う。これは仕事の交渉には最重要であるし、異文化交流の次元となると尚更だ。価値観が多様化した今、古き良き昔の日本と違ってどんなに近しい間柄でも考えが異なる場合のことが多いといわれる。最近の傾向として意図をうまく伝えられない・汲み取れないと『空気が壊れて』キレる大人や子供が増えてるらしい。(『「あぁ!言い違いすれ違い」:Eテレより) というわけで文脈を意識してきちんとキャッチボール受け取り、相手に胸の胸元にきちんとボールを投げ返すことが大切な時代といえるとおもいます。

でもまあ、たまに『文脈スイッチ』を完全オフにしてゆる~い会話も悪くないですけど・・・。confident


  


Posted by いっきゅう  at 12:06Comments(0)塾長のひとりごと。