2024年09月21日

「SHOGUN:将軍」と平戸と世界史

「SHOUGUN」がアメリカの権威あるエミー賞18冠といううれしいニュースがありましたね!真田広之主演男優賞はじめ前代未聞の18冠!


話題でしたのでYOUTUBE動画で断片的に観ていました。(DESNY+で全編シーズン1が配信されてるそうです)
戦国時代のヒリヒリするような緊張感が画面全体から伝わってきます。動画の英語のコメントなどみると多くの外国に人々が、エキゾチックなサムライ趣味にとどまらず当時の世界情勢と日本と関わりに関心を持ち、熱く議論していることが興味深いです。

『SHOGUN 将軍』。ジェームズ・クラヴェルの1975年の小説『将軍』を原作史実に基づいいた歴史エンタメ・フィクションです。秀吉亡き後の混乱した戦国時代の日本に英国から船乗りが流れ着いて、大名家康に召し抱えられ、英国人サムライとして旗本まで上りつめるという史実はある種の大冒険活劇ですね!!1980年にもリチャード・チェンバレン主演で『将軍 SHŌGUN』でドラマ化され大きな話題になっていたのを覚えています。
史実をもとに


切腹を儀式のように行うサムライの死生観(かなりショッキングで残酷なシーンがあります)カソリックやプロテスタントの狂信的信条。文化価値観とのぶつかり合い。現代のわれわれからすると何という恐ろしき時代背景なんだ!!たしかに視聴者としてはおもしろいけど、その時に生きてなくてよかった‥というのが正直な気持ちですが・・。(プロットはあくまでもフィクションで誇張/単純化された演出である、という理解が必要。さもなくば頭に血が上って世界中の人々のあいだでとんでもない誤解や偏見・喧嘩が勃発する。) wobbly


特に面白いのが、囚われのジョン・ブラックソーン(按針)がTORANAGA(家康)に当時の世界情勢を教師のように教えているシーンです。
立派な武家屋敷どっかり座った虎永-家康の面前、按針が柄杓をもって庭の砂の上に世界地図を描きます。世界は果物のように丸いと。そこに日本とイギリスの位置を示して大陸を迂回し手やってきたこと。カソリックソ宗国:スペイン+ポルトガルが世界覇権を狙っており、アジア国々含む多くに国が植民地となり 日本はすでに彼らの領土になりつつある。(イエズス会を使ってキリシタン大名を増やして統治させるねらい) 動揺を隠しきれない虎永に、宗派の違う自国イギリス(プロテスタント)はポルトガルとで争っている。(通訳をしているのはサワイ・アンナさん演じるカソリックの日本人:鞠子マリコ。細川ガラシャがモデル)按針は彼らに勝つためにTORANAGA様のお力が必要・・・と共闘を説くシーンは実に興味深い。


このことは後の江戸時代を通じて鎖国やキリスト教・禁教令の政策を考えるうえで実に興味深い。徳川家による確固たる幕藩体制の構築。
迫りくる海外勢の圧迫に家康は国内で争ってる場合ではない。」一刻もはやく戦国の世を終わらせて日ノ本を統一しなければならない!さもなくは・・・と、日本は他国の領地となる、と。

後の世界史をみれは英国とオランダが、スペイン・ポルトガルに取って代わり世界中に植民地化し、続くフランスなどのヨーロッパ諸国も続きます。遅れたドイツと開国・近代化に成功した日本が同じように植民地政策をしてそれぞれの国が世界大戦を引き起こす・・・。


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実は吾輩塾を始める前、通訳案内士の準備として、主に肥前の国=佐賀長崎各地の文化や歴史を調べて英文=日本語でまとめています、その記事の中にイギリス人サムライ: ウイリアムアダムス=三浦按針のお墓と平戸の潜伏キリシタンのことを書いていたことを思い出しまして、いまから紹介つかまつる。think


三浦按針 (ウリアムアダムス)

三浦按針はイギリスの航海士で、母国からアジアへの航海路を模索していました。乗船していたオランダ船が難破し、日本に上陸。(1600年)徳川家康に召抱えられ、西洋じこみの技術や知識、造船、航海、武器、戦略等を伝授します。また、外国との交易にあたって幕府側の官吏として、交渉を当たります。には、名前、刀、領地を与えられ、所謂、青い眼の侍となるのです。彼自身、東南アジアにも出かけ、交易もする。イギリス商館が平戸にあったとこで、この地に住まい、日本人妻(おくに)を娶り、息子(ジョセフ)を娘(スザンヌ)をもうける。帰郷を嘆願するが認められず、故郷を思う気持ちはたちがたく、ユニオンジャックを自宅に掲げていたという。1620年 56歳で、平戸にて永眠す。
「SHOGUN:将軍」と平戸と世界史
「SHOGUN:将軍」と平戸と世界史



フランシスコ・ザビエル
日本で始めての宣教師。1549年 鹿児島に上陸。翌年平戸に赴きます。以来三度ひらぢを訪れます。彼は、イエズス会のバスク人聖職者(現スペイン領)で、インドから東南アジアにかけて、多くの人々に洗礼を受けさせることに成功する。彼の同僚にむけた手紙による日本人像では今まで見たアジアの人々の中で、日本人こそ最もカソリックの教えを与えるに値する民族である。彼ら確かに貧しい。しかし、貧しいことを恥じておらず、むしろ、名誉こそ最高の価値としている。清貧を尊び、不正や犯罪を憎んでいるのである、と。しかし、、後のキリスト教禁教時代を思えば、彼の印象が、なんということか皮肉にも、殉教者や隠れ切支丹にひとびとによって証明されたのです。(彼の手紙を読んだ宣教師はどんなに日本を思ったのだろうか。)

「SHOGUN:将軍」と平戸と世界史
「SHOGUN:将軍」と平戸と世界史
平戸ザビエル記念教会


ヤジロウ:ヤジロウは日本人初めてのキリスト教信者である、と言われています。彼は殺人の罪を犯し、故郷鹿児島から逃れマラッカに身を潜めたとき、ザビエルに出会い、その罪を告白し、洗礼を受けるため、インド、ゴアに送られ、勉強をし、認められる。やがてヤジロウはザビエル伴い、帰郷し宣教に務めました。


平戸キリスト教弾圧の歴史

平戸藩、藩主松浦 隆信はカソリック布教をオランダとの貿易のために積極的にないにしろ、認めていました。やがてオランダは藩主にも改宗を求めるようになります。また、オランダ船員と家臣とのトラブルもあり、次代の重信は禁教令を公布する。宣教師は国外退去を命ぜられ、切支丹は処刑され殉教するか、かくれ切支丹となって、独自に信仰をまもることになります。
「SHOGUN:将軍」と平戸と世界史

生月島
生月島は平戸西北のほうに位置して、生月大橋で繋がってます。生月島には篭手田家という切支丹の有力名家がありました。そのせいで、島民のほとんどが、洗礼を受けます。アルメイダ宣教師の手紙によると、ある日1000人以上の島民大部分が集まり、花の冠を被りマリヤ像を掲げ聖歌を超え高々に唄って島中を行列したそうです。しかし、平戸松浦藩が禁教したため、篭手田家は五島に逃れ、残されたものは殉教者となるか、隠れ切支丹となりました
「SHOGUN:将軍」と平戸と世界史

「SHOGUN:将軍」と平戸と世界史

1873年禁教令が廃止されたにもかかわらず、生月島では多くの隠れ切支丹はその信仰を守り続けました。現在、長崎のほとんどで隠れ切支丹の組織は解散してしまいましたが、生月の山田や壱部地区ではまだ維持されてるそうです。



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Posted by いっきゅう  at 20:10 │Comments(0)英作文中学社会テレビや映画英語でふるさと案内

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