2015年05月29日

二次関数と完了時制と高校総体

高校総体の時期ですね。早いなぁ・・。新一年生は学校生活と授業の進め方に大分慣れてきたのではないでしょうか?

さて、この時期、一年生に英語・数学を教えていて毎年決まって思うこと・・。二次関数と完了時制はよく似ている、ということ。




数Ⅰ:放物線がx軸の値によって正または負の方向に滑っていくように、英文法の完了時制が現在・過去・未来へとタイムスリップするように滑っていく感じなのが良く似ているなぁ・・と思うのです。

・・・英語は時間軸に対してとても数学的なことを示す良い事例ではないかと、思う次第です。



では総体出場の皆さん頑張ってくださいshine  


2015年05月26日

東経130度

今週、いくつかの中学校では中間テストがありますね。



さて地理の問題:『西九州道路の唐津浜玉インター付近に東経を示す標識がある、さて何度を示しているでしょう。』





こういう身近なことも是非にテストに・・。rvcar
  


Posted by いっきゅう  at 23:50Comments(0)塾長のひとりごと。

2015年05月24日

宮沢賢治の手紙『あたまの底のさびしい歌』

『私はもし金をもうけてもうまいものは食わない。立派な家にすまない。妻をめとらない。』

今、宮沢賢治の親友や家族に宛てた手紙を集めた:『あたまの底のさびしい歌』を寝る前に読んでいる。



手紙には自己嫌悪、無力感や憤りの言葉に満ちている。たとえば父親に生活費を無心する手紙で、空想のみを生活して完全な現実生活から逃れて、ただもう人に怒り、世間を憤り、そのあげくに師や友を失い、うつ病まで患ってしまった・・ようなことを書いてます。

親や親友に宛てたプライベイトな文章なので、もし賢治がこの手紙の出版を知ったらきっと、真っ赤になって恥ずかしがるだろう。でもそれ故に、読むほうとしては素の賢治が感じられるのだ。生活力があまりない純粋で生真面目であると同時に未熟な空想家のちょっと情けない感じが親近感を抱かせる。手紙の中の賢治は『今どきの若者ときたら・・』と大人から嘆きの対象となる、頼りないけど理想と夢を持った今の若者とあまり変わらない気もする。(音楽は自分の生活には欠かせない、と書いており、実際貧しい生活の中、自給自足的生活をしながらも、レコード鑑賞や楽隊を作ったりしているのだ。なんだかインディーズで活動する今どきの音楽好きが口を揃えて言う ”NO MUSIC NO LIFE” の生き方:ニューエイジの先駆けのようだ。)


賢治は理想と現実の間で、あるいは仏道と世俗の間で真剣に苦しんでいるのが手紙から痛々しくもある。 しかし、真剣であればあるほどこかにヒューモアを感じないわけにいかない。そういうところが面白い。


とくに可笑しな印象的な内容として、『春から生き物のからだを食うのをやめました。』 と宣言しながら、刺身を食べてしまい、自己嫌悪のに陥ってしまい、『私は前にさかなだったことがあってくわれたにちがいありません。』などと書いてしまってるのだ。



賢治はすべての生きとし生けるものに全身全霊をもって感情移入してしまう感受性によって、苦しみ、また作品を生み出した。

彼は、理想の自然の調和と現実の暮らしの狭間で時に苦悩している。人間の生活様式が利便性を追い求めるあまりに、多くの豊かな価値あるものが失われていく・・・。不便で手間はかかるが、自然とともに生きるという人間の暮らし方が犠牲にならざる得ない時代の流れを賢治は百余年も前に全身で感じ取っていたのだろう。 賢治がイートハーヴと名づけた故郷でもある東北の震災後の日本を見たら賢治はどう感じるだろうか・・・。




彼の若すぎる晩年のほうの手紙では、

楽しめるものは楽しみ、
苦しまなければ苦しんで
いきていきましょう。



また書きます、とある。

  


Posted by いっきゅう  at 23:45Comments(0)読書

2015年05月21日

座布団一枚

英文法『不変の真理は現在形を用いる。』(一例:The earth goes around the sun. 地球は太陽の周りを回る。)と、高校一年生は一学期で習う。

そこでふと思い出したのが、かつての塾生の言葉・・・。





『では、嘘や間違いは現在形では言わないんですね?』 
真面目な顔で・・。



お~い、山田君、座布団一枚・・。

(仮定法は過去だけどね・・)  


Posted by いっきゅう  at 14:30Comments(0)塾長のひとりごと。

2015年05月18日

ライプニッツ先生の手稿とテスト答案

今週、高校生は一学期中間テストの結果をもらうだろう。結果に一喜一憂するより、冷静に見直し、間違ったところの分析と復習が大事であろう。

さらに今回までのテストの成績を細かく区切って頭の中でだいたいで良いのでグラフ化してみる。すると調子の上向き下向きの曲線ができる。長期・短期いろんなスパンでその時々の自分の状態を考えてみる、と、(特に落ち込んでいるとき)何をすべきが客観的に見えてくるかもしれない・・。



曲線の傾き・瞬間の勢いなどを算出するのが高校数学でおなじみの微分法である。ライプニッツ先生はその微分法を一般式化したひとだといわれてます。ライプニッツ先生の現存している手書きのノートを写真を雑誌『考える人 2015 5月号』で見た。インクの細かい文字で書き綴った文字は判別できないほど・・。たぶん先生の頭の中で出来上がっていたのだろう。





かならず正解があるテスト答案と、先に答えがあるかどうか誰もわからない暗中模索の中であたらしい概念を記述式までもっていくまでの試行錯誤の草稿。この間にどれほどの落差があるだろうか・・。

(かつてあの科学の巨人ニュートン先生とライプニッツ先生の間で微積分法の創始者争いがあったそうだ。まさに科学史の大横綱のぶつかりあいだ。結局のところ決着は付かず。ただ表記法に関しては数学はラップニッツの方式に軍配があがったのだった。ただ物理ではニュートン先生の記述法もあるという。)



人生何事も上向きばかりとはいかないし、また下向きは努力すればいつか上向きに変わるだろう。絶好調のとき、最悪のとき、まあまあのとき、人生山あり谷ありなのである。  


Posted by いっきゅう  at 11:00Comments(0)数学あらかると。

2015年05月13日

新緑の季節:高校中間テスト日和

GWの余韻覚めやらぬ(我輩だけ?)新緑の季節の中、高校生は中間テスト真っ只中なのです。



この気持ちの良い午後のひととき、いっきゅうの自学室から塾生の勉強モードがズンズンと伝わってきます。


我輩も良い刺激を受けてます。

  


Posted by いっきゅう  at 14:37Comments(0)いっきゅう学習室

2015年05月11日

英文:日本語のリズム:樋口一葉+はっぴいえんどの場合

英語には抑揚があり、日本語は単調という言い方がされます。たしかにそういう部分がないとはいえませんが、日本語は日本語なりの抑揚があるとおもいます。特に古文や明治期の文章に独自の抑揚を感じることがありますので樋口一葉を例に考えてみようと思います。英文パラグラフの下の日本語は要約です。




Some particular styles of Japanese have special rhythms like English. As you might know, Haiku and Waka poems have specific rules. The number of syllables is regulated, as demonstrated by the 5-7-5 syllabic structure of Haiku, and the 5-7-5-7-7 syllabic structure of Waka. It gives some stresses and rhythms to poems. The sentences of old Japanese literature also sound like these poems. I think the Japanese language has been losing these aspects through modernization since the Meiji era. This is evidenced by the fact that Japanese seems to sound more monotonic.

たくさんの音やリズムをもつ英語に比べればの日本語は単調と言われる しかし五ー七ー五調の俳句や五ー七ー五-七-七調の短歌や古典文学は独特のリズムがあった。しかし現代日本語はその独特の抑揚をどんどん失っているのは明らかであるように思う。





Let me talk about Ichiyo Higuchi, who was a female writer in the Meiji period. One of her masterpieces, “Takekurabe”, refers to “comparing growth of heights”. It’s a kind of virgin-love story of a boy who was born with a silver spoon and a girl who is a child of a Geisha in Yoshiwara, Tokyo. Upon opening the pages of it, I could see vivid scenes of the world through its text. Furthermore, the rhythms of the style are special.It had special rhythms, intonations, and syncopations like music. The style of writing is totally different from our style of writing in modern day Japan. The Japanese language has changed quite a lot. Of course, Ichiyo was greatly influenced by the classic language found in Waka poems. I believe that Japanese used to be much richer in the past than it is today. 

樋口一葉の小説を思い出して欲しい。たとえば、たけくらべはいつ終わるかわからない切れ目のない文章でありながら、すっ~と、映像と展開が入ってくる。なにより語られる日本語のリズムの心地良さは気持ちの良い音楽を聴いている感覚に近い。その秘密は独特のリズムある文体である、と考える。一葉作品の朗読を聴いたことがあるが意味を追わなくともただ言葉の音のつらなりだけで気持ちいい。一葉が生きた明治期の文学を読むと現代の日本語よりずっと豊かに感じられるのだが・・。
宮本順子布絵






追記『はっぴいえんど』について
現代日本語の独特の抑揚を徹底的に意識化したのは実はロックミュージシャンであったことは示唆的である。フォーク+ロックバンド『はっぴぃえんど』は日本語のリズムを元来英語の抑揚から生まれたロックのリズムに乗せるという大実験を行った。その実験のもと生み出された現代の日本語による抑揚のある独特の言葉の世界観は高度成長期の東京の原風景を見事に映し出しており、40年経ったいまでも色あせることはないのだ。








  


Posted by いっきゅう  at 11:20Comments(0)塾長のひとりごと。読書

2015年05月06日

久しぶりの佐賀県立図書館

連休最後の日 ひさしぶりに佐賀県立図書館に行った。ここはやはり集中できる。集中して勉強できた後は実にいい気分だ。そう、この気分を味わいたくてその昔、休日の度にここに通ったものだ。大変お世話になった。



楠などの大樹が図書館周囲に根をはり枝を拡げている。



ここで机に向き合う人はみな真剣だ。真摯に勉強や読書する緊張感を感じるのだ。こういう昔ながらの厳粛な雰囲気の図書館は少なくなった。(もちろんリラックスした雰囲気の図書館もいいけど・・。)これが自宅や自分の塾になると、やれパソコンやれ息抜きの珈琲やお菓子などと、つい自分に甘くなる。(コレじゃ塾生に示しがつかないな・・・。) まあ、たまに場所を変えることも有りかな?気分転換もかねて、なんて・・・。いやいや、どこでもやるときは集中だ。要は我輩はしゅぎょうがたりんのだ。反省・・。



広場にある噴水。



さあ、明日からまた新たな気持ちで頑張ろう。


館内の人馴れしている鳩。  


Posted by いっきゅう  at 19:15Comments(0)学習室

2015年05月04日

伊万里農林高生のスミレと有田陶器市。

以前、伊万里農林高生から買ったスミレ。つぼみの多いのをすすめてくれたもので、今が満開。

そして有田陶器市で買ったアルファベット陶器。お店のひとにヒントをもらって並べてみた。それと陶器グラスの特価品ふたつ。何も言わないのにさらにお店のほうから負けてくれた。ラッキー・・。



ひさしぶりに松浦鉄道に乗って行って来た・・・。緑鮮やかな田園風景。普段見慣れた風景も列車の車窓からではとても新鮮に見えた。

有田駅からテクテク歩いてお店を1軒1軒覗いて行った。で、皿山のずっと手前でギブアップのUターン・・。迷ったあげく保留していた少し高めのお茶碗、帰りにお店に立ち寄るのを忘れてしまったのだ・・。アレよかったな。 反省その1:迷ったら買い。ですね。年に一回の催事にせっかくやってきたんだからネ・・。もっといろいろ買ってもよかったかな~。

いや疲れた~。 反省その2:運動不足痛感・・。 しかし、皆さんほんとに元気だ。でも楽しかった。また来年。


有田陶器市にて。

追記 陶器市の面白味のひとつは迷うことだと一日経って気がついた次第でござる。
  


Posted by いっきゅう  at 16:33Comments(0)いっきゅう息抜き・・・

2015年05月01日

星めぐりの歌:宮沢賢治と散策

”あかいめだまのさそり、 
ひろげた鷲のつばさ、 
あをいめだまの小いぬ、
ひかりのへびの とぐろ。
オリオンは高くうたひ・・・・”



先日、宮沢賢治の『星めぐりの歌』をモゴモゴと口ずさみながら久しぶりに昔通った小学校への通学路周辺を歩いた。何十年ぶりに歩く道もあった。当時と変わってないところ、まったく変わってしまったところ・・。坂道、川、家屋 、裏路地・・なんどか夢でも見たような場所。走ったり、しゃがんだり、笑ったり、転んだり・・道草ばかりしていた光景が浮かんできた。懐かしさとどこかしら不思議さが入り混じった感覚に浸って歩いた。



宮沢賢治は自然豊かな故郷の散策を好み、多くの発想を得たという。賢治のすごいところは、足元のミクロな自然 (朝日にキラメク蜘蛛の巣の震えや小さい虫の目玉など・・。)から得た想像力を宇宙大まで爆発させているところだ。ただ歩くだけで自然から発せられる無限のエネルギーを全身に受信して全感覚あるいは全霊魂が反応してしまう特殊な能力をもっていたんだろう・・・。




賢治から見れば遥か何万光年ぐらい遠く及ぶことはない凡才の我輩であるが、ほんのすこしだけ『宮沢賢治』を気取ってみた。腕を後ろに組んで五感を研ぎ澄まして宇宙を感じようと歩いてみた。






星めぐりの歌 宮沢賢治 作詞 作曲 林 光編曲

すごい、まるでニューエイジだ・・。 時代超えてるなぁ・・。  


Posted by いっきゅう  at 09:01Comments(0)読書