2022年04月03日
*進撃の巨人と世界史(本編)*
先回アップした※進撃の巨人と世界史(序)※がこれ書いてる途中パソコンフリーズ後、消えちゃいました(吾輩の編集のせいです)
さて、気を取り直して本編。
英検準1級の過去問で使われた、エッセイに興味深い歴史認識に関するものがあった。
「歴史は勝者によって書かれる」という刺激的フレーズから始まる。
ペリシテ人という民族は紀元前1100年頃、ガザ地方の都市に定住していた起源不明の民族だ。ユダヤ民族と長年度々戦い、最終的に敗北しその地域の民族に吸収されたという。彼らのことは「旧約聖書などに描写され、ペリシテ人とは未開で好戦的民族というイメージが一般に定着している。
ペリシテ人の遺物は少なくてユダヤ人側の記録を裏付ける歴史的証拠となるものはあまりない。という学術的背景の中、ある考古学者がペリシテ人の墓地を発見した。そこで埋葬された骨に暴力的受けた傷はなく、さらには、人骨のそばに香水の瓶が置かれていた。この歴史的証拠は彼らが野蛮な戦士の民族のイメージは大きくかけ離れている、と。
つまり、敵対するユダヤ人側の記録を歴史とするには客観性が疑われるのだ。という趣旨のエッセイだった。
そう、私たちが俗にいう「世界史」とは勝組の側の記録の連続なのだ。
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さて(本編)の前に、
絶対にネタバレ禁止の進撃の巨人なのでネタバレは避けていくつもりです。サスペンス的な部分(秘密の暴露)は含んでおりません。できるだけ大筋にとどめておきます。ただ申し訳ないですがどうしてもネタバレギリギリな部分含んでしまうかと思います。まっさらの状態で観られたい方はあらすじ読み飛ばして「世界史を学ぶこと」の章からお読みくださいませ。
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「進撃の巨人のあらすじ」
巨大な壁に囲まれて暮らしている人々。時代は20世紀前半、舞台はヨーロッパのようです。壁を超えて飛ぶ渡り鳥の絵が印象的。
彼らは歴史を知らない。ある者がある意図をもって歴史の記憶消し去ったのだ。
壁の外は恐ろしい巨人がいて彼ら以外の人類は絶滅したと信じている。
その民は巨大な壁に数百年守られている。
壁を神と崇めている胡散臭い王政のもとに、平和的に、巨人の脅威の存在がないものとして暮らしているのだ。
ただ、その民族の中にも外の世界を目指すもの真の歴史を知ろうとする者たちがいたのだ。
彼らは調査兵団という、壁の外に出向き、巨人を捉えて巨人の生態を調査する部隊。
それはあまりにも危険な任務で、多くのものが犠牲となっている。
成果が上がらない彼らをただ飯ぐらい=税金ドロボーと揶揄する市民もいる。
ある日、巨大な壁の向こうから巨人の戦士が現れる。さらにもう一体、鎧の巨人兵が壁を壊す。壊れた壁に、獰猛な裸の野生の巨人(生殖器は持たない)どもが街になだれ込み住民を捕まえてを食べ始めるのだ。
この街は幾重も構築された壁の一番外側の街(シガンシナ区 最下層の人民の居住区) 内側の内側の都で王様と上流が暮らしている)で、助けを求めて人々はさらに内側に押し寄せ、難民となるが壁の中の食料は限界があり、食料をめぐって争い、差別があり、ここで命の選別がなされる。
この一番外側のシガンシナ区に3人の幼馴染の子供たちがいた。
エレン・イエーガー(主人公)
アルミン・アルレルト
ミカサ・アッカーマン
彼らが物語の中心である
彼らは巨人襲撃以前から壁の外に自由を求めていた。エレンは壁に閉ざされ安穏と暮らしいる市民を、家畜のようじゃないか!!と憤っている。アルミンは祖父秘蔵の書物から壁の外に広がる海の存在を知っていたのだ(王政では本で外や歴史に関して知識を得るのは違法でタブーとされているのだが、知的なアルミンは気にしない)、それをエレンとミカサの教えていたのだ。だが、巨人の急襲の結果、彼らの最大目的は巨人殲滅という復讐に変わる。調査兵団取(ジャケット肩の自由の翼の紋章が象徴的)という巨人殲滅・捕獲調査するためにの部隊に入隊し、仲間を作り巨人と壮絶に戦っていく。
あることで(運命なのでもあるが)エレンは巨大な力を持ってしまう。結果、エレンが「人類」の最後の切り札とされるのだ。しかし彼自身その力をうまくコンロトールできない。逆に「人類の救い」どころかエレンを奪取しようとする巨人兵士から、エレンを守るために多くの調査兵団の兵士は死んでいくのだった・・。しかしエレンは次第に力に覚醒し、進撃の巨人となる。多くの犠牲を経て、生き残ったわずかな調査兵団は壁の向こう、アルミンが言う海にたどり着く。しかし!!エレンたちが直面したその世界は残酷な「世界史」そのもだった!!
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「進撃」の歴史背景は二次大戦前後とナチスによるユダヤ人迫害の歴史と重なる部分があると指摘されています。このユダヤ人(カイ・コーヘンさん)のユーチューバーによって詳しくとてもわかりやすく解説されています。(ネタバレしないよう秘密の暴露的なものはないように配慮されています。) kaitube カイチューブより
https://youtu.be/O1xT4saXkv4
(コメント欄は読まないでください。ネタバレ有かも)
追記:かつてのエルディア帝国こそナチス。という意見もある。(優生学思想)
ドイツ語歌詞の楽曲が多いのは、やはりマーレ帝国=ナチスドイツがモデルとなってるせいか。
澤野弘之氏によるサウンドトラックはドラマを盛り上げる超重要な演出パートだ。
聴くたびに鳥肌が立つ。
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「進撃の世界史」
エレンたちは自分たちが生き残った最後の「人類」と信じていたが、彼らはエルディア人と呼ばれ、パラディ島(皮肉にも楽園=パラダイスという意味)の壁の中に歴史も世界のことも知らずに暮らして来たことがわかる。その外側の世界とは帝国列強によって覇権争いしている。その一つに強大なマーレ帝国があり、その帝国のなかにエレンと同じエルディア人たちが、ひどい迫害・差別を受けながら、収容区に暮らしている。
マーレ側からすれば、かつて 1800年ほど前エルディア人によって1700年の間、蹂躙、抑圧され、ようやく100年前のエルディア帝国を打ち破ったのだ。長年の恐怖と復讐心によるエルディア人の統治・迫害の政策をとる。マレー国のエレディア人はマーレ兵士として帝国戦争で貢献すれば、名誉市民になれるとしてマレーに忠誠を誓い最前線で命を捧げているのだ。さらにパラディ島に住む同胞であるはずのエレンたちエルディア人を悪魔の民と多くのものが憎悪・敵視している。(とくに子供たちは教師や実の親からもそのように教育されている。)もちろん、マーレー帝国内のエルディア人の中にも微弱ながら反体制勢力はいた。そして、そこにこそ巨人の秘密があるのだ。(ネタバレ禁止事項)
エレンは、母や大切な仲間たちを殺した巨人の出自がマレー帝国内のエルディア人が深くかかわるっていることを知り、復讐を誓う。ここで、ようやく第1話からここまでのすべての伏線がドミノ倒しのように繋がっていくのだ!!そこからは、まさに憎しみの連鎖。エレンは自分たちがやられたことをやり返すのだった。両国の市民を含む地獄絵図。マーレ人+エルディア人同士の激烈戦い、パラディ島内部も分裂のクーデターなどでカオス状態に陥る。
エレンはある目的のため計画(この永遠に終わることない闘争の歴史に終止符を打つ)を強行しようとする。それはミカサやアルミンにさえ、狂気の暴走とも見える。エレンイエーガーという名は強大な記号となり人々を翻弄し扇動する。エレン自身も、その巨大に記号に吞み込まれてしまってるかのようだ。
はぁ・・、吾輩が観たものはここまでです。season4の前半 (この先のネタバレに出くわすのを避けまくってるので結末知りません。原作漫画は完結しました)
はて、この先、どーなるか?「地鳴らし」ってなんなのだ!?・・恐ろしい予感しかないのですが・・。
エレンは救い主なのか?破壊神なのか?
世界史の未来を希望に書き換えられるのか?あるいは地獄の底まで突き落とすのか?!

我らがリヴァイ兵長 (最強の陰キャラ(笑):今や世界のスーパーヒーローです)
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「世界史を学ぶこと」
数学における命題の真偽はどんな強大な独裁者でさえ、覆すことはできない。
力づくで捻じ曲げた瞬間、それは数学でなくなるから。(このことは塾生には最近よく言っています)
では「世界史」はどうだろう?
最初に書いた通り、「勝ち組の記録」である以上、あやふやなものだ。「正しい歴史」とは数学のような真ではない。
「世界史」の歴史は、場所、立場、時代価値観によって書き換えられる可能性がある学問だ。世界地図をどこの国を真ん中に置くかで世界の様相はがらりと変わる。世界史も同じだ。だからこそ、歴史を相対的に正しく知ろう(バランスよく)とすることの態度、努力、考える力は大切だ。
「無知」は罪という言葉がある。「進撃の巨人」の例をとれば、巨大な壁に囲まれて歴史や世界を知らない人々。あるいは、閉ざされた居住区の人々は支配者による洗脳歴史教育で歴史正しく知らない知ろうとしない。自らをけがれた民族とまで思いこんでいる。彼らの無知は壁を隔てた同胞に向けて憎悪に染まってまう結果、報復合戦となり、新たなる憎悪が生まれ負の連鎖は果てしなく続いていくのだ・・・。
情報リテラシーってことばがある。高度情報化社会、何が正しいか何が嘘なのか
読み解く力のこのことですが、歴史のリテラシーはどうやって身につくものだろうか?
当然、受験のために詰め込んだ知識だけではまったくの不十分。常に自分のアンテナを広げ心をオープンにして、いろいろな角度から情報を得て何が本当なのか論理的柔軟に考える力。正確に発信する力。そして自分がよって立つもの(文化・民族・歴史)を認識しておくこと。やはりそのために学校での勉強も英数国理社全部。文系も理系も両方、総合の基礎学力が世界史を正しく知ることの基礎づけになる、と思う。 なぜそうするのか? 一言でいうなら、より良い未来をつくるのためではないだろうか?
吾輩、最近朝夜のTVのBSの国際ニュースを観ることにしています。BBCやCNNなどの欧米メディからアジア中東 南米いろんな国の現地のニュースを見るように努めています。視野が広がると思うからです。
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いま現在「進撃の巨人」は世界中で燃え盛っています。アメリカの全テレビドラマ(アニメの枠を超えて)人気1位。さらにヨーロッパ(敵役マーレ帝国のモデルといわれるドイツでも大人気です!!中東・アジア・南米もういたるところで、熱狂的ブームになっているそうです。(比べて日本でのブームはちょっと落ち着いているかな?)それは世界中どこげでも「世界史」の共通のパターンである戦争の記憶:恐怖の負の連鎖が見事に描かれおり、進撃の世界の出来事が自分たちのことのように感じるからじゃないのでしょうか・・?
「進撃の世界史は」日本にも当てはまる。日本はパラディ島と同じく超大国に隣接した島国だ。壁は在日アメリカ軍といえるかもしれない。あるいはかつての大東亜共栄圏はマーレ帝国と重なる。いや、大日本帝国はむしろ、マーレを支配していたエルディア帝国なのかもしれない。本編では、東洋のヒィズル国が登場します。明らかに日本だ。エレンの暴走のせいでもはや世界の中で四面楚歌のパラディ島ですが(結果、全世界がパラディ島を悪魔の民と敵視している。もうじきマレーを筆頭に世界列強連合が攻め込んでくる気配がプンプンする。)ヒィズル国が孤立無案のパラディ島にひそかに手を差し伸べようとしますが、実はパラディ島の天然資源を狙ってるのです。吾輩激推しのミカサ(日本人とエルディア人のハーフ)とも縁がある。
日本の太平洋戦争の歴史に関連に一つだけエピソード。(ご注意!エピソードバレ有!)
「進撃」に玉砕特攻の場面があります。本当に胸が張り裂けそうになります。
もはや完全に詰んでしまったよう絶対絶命の状況を打開するために新兵のみ残された部隊を囮にする作戦です。
突撃前、その強力なリーダーシップ、勇敢さと知恵と強さを兼ね備えたカリスマ性を持つエルヴィン・スミス団長(大人気キャラクターです)の熱い演説には胸が燃えるように熱くなります。新兵に作戦=死を意味するとも告げます。新兵はただガタガタ震えて聞いてるだけです。ついに団長みずから先頭にたって突っ込んでいくと、新兵はただ叫びながらついてい行くしかありません・・・。かつて彼は兵団の部下に「心臓を捧げよ!!」と命を捨てて戦う覚悟を持て!と熱く鼓舞するのですが、実は彼自身の戦いのモチベーションの中心は「本当の歴史を知りたい」という幼少期の個人的なものでした。エルヴィンはその歴史を知るカギとなる「秘密」を知る一歩手前で玉砕作戦の先頭に立つのでした。
また長くなりました。 ここまで読んでくださりありがとうございます。
次回は、「進撃の巨人 作者、キャラクター編」で行こうかと。
ではまた。
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さて、気を取り直して本編。
英検準1級の過去問で使われた、エッセイに興味深い歴史認識に関するものがあった。
「歴史は勝者によって書かれる」という刺激的フレーズから始まる。
ペリシテ人という民族は紀元前1100年頃、ガザ地方の都市に定住していた起源不明の民族だ。ユダヤ民族と長年度々戦い、最終的に敗北しその地域の民族に吸収されたという。彼らのことは「旧約聖書などに描写され、ペリシテ人とは未開で好戦的民族というイメージが一般に定着している。
ペリシテ人の遺物は少なくてユダヤ人側の記録を裏付ける歴史的証拠となるものはあまりない。という学術的背景の中、ある考古学者がペリシテ人の墓地を発見した。そこで埋葬された骨に暴力的受けた傷はなく、さらには、人骨のそばに香水の瓶が置かれていた。この歴史的証拠は彼らが野蛮な戦士の民族のイメージは大きくかけ離れている、と。
つまり、敵対するユダヤ人側の記録を歴史とするには客観性が疑われるのだ。という趣旨のエッセイだった。
そう、私たちが俗にいう「世界史」とは勝組の側の記録の連続なのだ。
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さて(本編)の前に、
絶対にネタバレ禁止の進撃の巨人なのでネタバレは避けていくつもりです。サスペンス的な部分(秘密の暴露)は含んでおりません。できるだけ大筋にとどめておきます。ただ申し訳ないですがどうしてもネタバレギリギリな部分含んでしまうかと思います。まっさらの状態で観られたい方はあらすじ読み飛ばして「世界史を学ぶこと」の章からお読みくださいませ。
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「進撃の巨人のあらすじ」
巨大な壁に囲まれて暮らしている人々。時代は20世紀前半、舞台はヨーロッパのようです。壁を超えて飛ぶ渡り鳥の絵が印象的。
彼らは歴史を知らない。ある者がある意図をもって歴史の記憶消し去ったのだ。
壁の外は恐ろしい巨人がいて彼ら以外の人類は絶滅したと信じている。
その民は巨大な壁に数百年守られている。
壁を神と崇めている胡散臭い王政のもとに、平和的に、巨人の脅威の存在がないものとして暮らしているのだ。
ただ、その民族の中にも外の世界を目指すもの真の歴史を知ろうとする者たちがいたのだ。
彼らは調査兵団という、壁の外に出向き、巨人を捉えて巨人の生態を調査する部隊。
それはあまりにも危険な任務で、多くのものが犠牲となっている。
成果が上がらない彼らをただ飯ぐらい=税金ドロボーと揶揄する市民もいる。
ある日、巨大な壁の向こうから巨人の戦士が現れる。さらにもう一体、鎧の巨人兵が壁を壊す。壊れた壁に、獰猛な裸の野生の巨人(生殖器は持たない)どもが街になだれ込み住民を捕まえてを食べ始めるのだ。
この街は幾重も構築された壁の一番外側の街(シガンシナ区 最下層の人民の居住区) 内側の内側の都で王様と上流が暮らしている)で、助けを求めて人々はさらに内側に押し寄せ、難民となるが壁の中の食料は限界があり、食料をめぐって争い、差別があり、ここで命の選別がなされる。
この一番外側のシガンシナ区に3人の幼馴染の子供たちがいた。
エレン・イエーガー(主人公)
アルミン・アルレルト
ミカサ・アッカーマン
彼らが物語の中心である
彼らは巨人襲撃以前から壁の外に自由を求めていた。エレンは壁に閉ざされ安穏と暮らしいる市民を、家畜のようじゃないか!!と憤っている。アルミンは祖父秘蔵の書物から壁の外に広がる海の存在を知っていたのだ(王政では本で外や歴史に関して知識を得るのは違法でタブーとされているのだが、知的なアルミンは気にしない)、それをエレンとミカサの教えていたのだ。だが、巨人の急襲の結果、彼らの最大目的は巨人殲滅という復讐に変わる。調査兵団取(ジャケット肩の自由の翼の紋章が象徴的)という巨人殲滅・捕獲調査するためにの部隊に入隊し、仲間を作り巨人と壮絶に戦っていく。
あることで(運命なのでもあるが)エレンは巨大な力を持ってしまう。結果、エレンが「人類」の最後の切り札とされるのだ。しかし彼自身その力をうまくコンロトールできない。逆に「人類の救い」どころかエレンを奪取しようとする巨人兵士から、エレンを守るために多くの調査兵団の兵士は死んでいくのだった・・。しかしエレンは次第に力に覚醒し、進撃の巨人となる。多くの犠牲を経て、生き残ったわずかな調査兵団は壁の向こう、アルミンが言う海にたどり着く。しかし!!エレンたちが直面したその世界は残酷な「世界史」そのもだった!!
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「進撃」の歴史背景は二次大戦前後とナチスによるユダヤ人迫害の歴史と重なる部分があると指摘されています。このユダヤ人(カイ・コーヘンさん)のユーチューバーによって詳しくとてもわかりやすく解説されています。(ネタバレしないよう秘密の暴露的なものはないように配慮されています。) kaitube カイチューブより
https://youtu.be/O1xT4saXkv4
(コメント欄は読まないでください。ネタバレ有かも)
追記:かつてのエルディア帝国こそナチス。という意見もある。(優生学思想)
ドイツ語歌詞の楽曲が多いのは、やはりマーレ帝国=ナチスドイツがモデルとなってるせいか。
澤野弘之氏によるサウンドトラックはドラマを盛り上げる超重要な演出パートだ。
聴くたびに鳥肌が立つ。
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「進撃の世界史」
エレンたちは自分たちが生き残った最後の「人類」と信じていたが、彼らはエルディア人と呼ばれ、パラディ島(皮肉にも楽園=パラダイスという意味)の壁の中に歴史も世界のことも知らずに暮らして来たことがわかる。その外側の世界とは帝国列強によって覇権争いしている。その一つに強大なマーレ帝国があり、その帝国のなかにエレンと同じエルディア人たちが、ひどい迫害・差別を受けながら、収容区に暮らしている。
マーレ側からすれば、かつて 1800年ほど前エルディア人によって1700年の間、蹂躙、抑圧され、ようやく100年前のエルディア帝国を打ち破ったのだ。長年の恐怖と復讐心によるエルディア人の統治・迫害の政策をとる。マレー国のエレディア人はマーレ兵士として帝国戦争で貢献すれば、名誉市民になれるとしてマレーに忠誠を誓い最前線で命を捧げているのだ。さらにパラディ島に住む同胞であるはずのエレンたちエルディア人を悪魔の民と多くのものが憎悪・敵視している。(とくに子供たちは教師や実の親からもそのように教育されている。)もちろん、マーレー帝国内のエルディア人の中にも微弱ながら反体制勢力はいた。そして、そこにこそ巨人の秘密があるのだ。(ネタバレ禁止事項)
エレンは、母や大切な仲間たちを殺した巨人の出自がマレー帝国内のエルディア人が深くかかわるっていることを知り、復讐を誓う。ここで、ようやく第1話からここまでのすべての伏線がドミノ倒しのように繋がっていくのだ!!そこからは、まさに憎しみの連鎖。エレンは自分たちがやられたことをやり返すのだった。両国の市民を含む地獄絵図。マーレ人+エルディア人同士の激烈戦い、パラディ島内部も分裂のクーデターなどでカオス状態に陥る。
エレンはある目的のため計画(この永遠に終わることない闘争の歴史に終止符を打つ)を強行しようとする。それはミカサやアルミンにさえ、狂気の暴走とも見える。エレンイエーガーという名は強大な記号となり人々を翻弄し扇動する。エレン自身も、その巨大に記号に吞み込まれてしまってるかのようだ。
はぁ・・、吾輩が観たものはここまでです。season4の前半 (この先のネタバレに出くわすのを避けまくってるので結末知りません。原作漫画は完結しました)
はて、この先、どーなるか?「地鳴らし」ってなんなのだ!?・・恐ろしい予感しかないのですが・・。
エレンは救い主なのか?破壊神なのか?
世界史の未来を希望に書き換えられるのか?あるいは地獄の底まで突き落とすのか?!
我らがリヴァイ兵長 (最強の陰キャラ(笑):今や世界のスーパーヒーローです)
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「世界史を学ぶこと」
数学における命題の真偽はどんな強大な独裁者でさえ、覆すことはできない。
力づくで捻じ曲げた瞬間、それは数学でなくなるから。(このことは塾生には最近よく言っています)
では「世界史」はどうだろう?
最初に書いた通り、「勝ち組の記録」である以上、あやふやなものだ。「正しい歴史」とは数学のような真ではない。
「世界史」の歴史は、場所、立場、時代価値観によって書き換えられる可能性がある学問だ。世界地図をどこの国を真ん中に置くかで世界の様相はがらりと変わる。世界史も同じだ。だからこそ、歴史を相対的に正しく知ろう(バランスよく)とすることの態度、努力、考える力は大切だ。
「無知」は罪という言葉がある。「進撃の巨人」の例をとれば、巨大な壁に囲まれて歴史や世界を知らない人々。あるいは、閉ざされた居住区の人々は支配者による洗脳歴史教育で歴史正しく知らない知ろうとしない。自らをけがれた民族とまで思いこんでいる。彼らの無知は壁を隔てた同胞に向けて憎悪に染まってまう結果、報復合戦となり、新たなる憎悪が生まれ負の連鎖は果てしなく続いていくのだ・・・。
情報リテラシーってことばがある。高度情報化社会、何が正しいか何が嘘なのか
読み解く力のこのことですが、歴史のリテラシーはどうやって身につくものだろうか?
当然、受験のために詰め込んだ知識だけではまったくの不十分。常に自分のアンテナを広げ心をオープンにして、いろいろな角度から情報を得て何が本当なのか論理的柔軟に考える力。正確に発信する力。そして自分がよって立つもの(文化・民族・歴史)を認識しておくこと。やはりそのために学校での勉強も英数国理社全部。文系も理系も両方、総合の基礎学力が世界史を正しく知ることの基礎づけになる、と思う。 なぜそうするのか? 一言でいうなら、より良い未来をつくるのためではないだろうか?
吾輩、最近朝夜のTVのBSの国際ニュースを観ることにしています。BBCやCNNなどの欧米メディからアジア中東 南米いろんな国の現地のニュースを見るように努めています。視野が広がると思うからです。
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いま現在「進撃の巨人」は世界中で燃え盛っています。アメリカの全テレビドラマ(アニメの枠を超えて)人気1位。さらにヨーロッパ(敵役マーレ帝国のモデルといわれるドイツでも大人気です!!中東・アジア・南米もういたるところで、熱狂的ブームになっているそうです。(比べて日本でのブームはちょっと落ち着いているかな?)それは世界中どこげでも「世界史」の共通のパターンである戦争の記憶:恐怖の負の連鎖が見事に描かれおり、進撃の世界の出来事が自分たちのことのように感じるからじゃないのでしょうか・・?
「進撃の世界史は」日本にも当てはまる。日本はパラディ島と同じく超大国に隣接した島国だ。壁は在日アメリカ軍といえるかもしれない。あるいはかつての大東亜共栄圏はマーレ帝国と重なる。いや、大日本帝国はむしろ、マーレを支配していたエルディア帝国なのかもしれない。本編では、東洋のヒィズル国が登場します。明らかに日本だ。エレンの暴走のせいでもはや世界の中で四面楚歌のパラディ島ですが(結果、全世界がパラディ島を悪魔の民と敵視している。もうじきマレーを筆頭に世界列強連合が攻め込んでくる気配がプンプンする。)ヒィズル国が孤立無案のパラディ島にひそかに手を差し伸べようとしますが、実はパラディ島の天然資源を狙ってるのです。吾輩激推しのミカサ(日本人とエルディア人のハーフ)とも縁がある。
日本の太平洋戦争の歴史に関連に一つだけエピソード。(ご注意!エピソードバレ有!)
「進撃」に玉砕特攻の場面があります。本当に胸が張り裂けそうになります。
もはや完全に詰んでしまったよう絶対絶命の状況を打開するために新兵のみ残された部隊を囮にする作戦です。
突撃前、その強力なリーダーシップ、勇敢さと知恵と強さを兼ね備えたカリスマ性を持つエルヴィン・スミス団長(大人気キャラクターです)の熱い演説には胸が燃えるように熱くなります。新兵に作戦=死を意味するとも告げます。新兵はただガタガタ震えて聞いてるだけです。ついに団長みずから先頭にたって突っ込んでいくと、新兵はただ叫びながらついてい行くしかありません・・・。かつて彼は兵団の部下に「心臓を捧げよ!!」と命を捨てて戦う覚悟を持て!と熱く鼓舞するのですが、実は彼自身の戦いのモチベーションの中心は「本当の歴史を知りたい」という幼少期の個人的なものでした。エルヴィンはその歴史を知るカギとなる「秘密」を知る一歩手前で玉砕作戦の先頭に立つのでした。
また長くなりました。 ここまで読んでくださりありがとうございます。
次回は、「進撃の巨人 作者、キャラクター編」で行こうかと。
ではまた。
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