2009年02月07日

【主張する英語】論理の飛躍編

コンニチワ。

野球中継で、ドンズまりのヒットの決まり文句として「バットを振り切ったので、野手の間に落ちたのだ。」というのがありますね。これって、怪しくないですか? 野球では、快心のいい当たりでも、野手の正面をつくことがありうるし・・・、打ちそこないのドンズまりのヒットは、「たまたまいいとこに落ちただけのこと」と、思うのは素人の浅はかさなのでしょうか?

【主張する英語】論理の飛躍編

前回、スピーチ/ 自由作文の導入部で、「結論を先に述べて、次の本文で、具体的に根拠を述べていきます。」と書きました。そう、ここからが肝心なのです。主張を論理的にサポートするには・・・「結論と根拠の間に説得力のある有機的結びつきが必要です。」(論理思考鍛える英文ライティングより。)実は私は法学部出身で、刑法が好きでした。(あとは全然、駄目でしたが・・・。)刑法では、たしか「犯罪が成立するためには、実行行為と結果の間に、因果関係が存在しなければならない。」と習いました。つまり、殺意をもって、毒だと信じて白い粉を混ぜたお茶を誰かに出しても、その白い粉が間違って片栗粉であった場合、その行為自体犯罪にはなりません。当然ですね。また、刑法には罪刑法定主義 犯した罪の重さに、見合う予め決められた刑量(重すぎず軽すぎず)を科さなければならない、としてます。人を裁くには、徹頭徹尾、客観的・論理的であらねばならないのですね。

しかし、一般の多くの主張には(とくに政治家さまたちがおっしゃることに。)根拠付けがこの「白い粉が片栗粉=怪しい」である場合が多いのです。一見、論理的なのだけど、よくよく考えると何を言ってんの?というものです。飛躍したり、原因と結果が反対になったり、同じことを繰り返したり・・・。【繰り返しの例】としては最近の森喜朗さんの発言です。「派閥が町村派なのだか、町村氏が会長になるべきだ。」です。これでは、根拠がまったく見えてきません。もっと具体的な理由が必要です。それに、町村派の事情を知らない人が聞けば、わけのわからない日本語ですね。

【論理の飛躍】としては、前米大統領 GWブッシュのプロパガンダです。「サダムフセインは大量破壊兵器を確かに隠し持っているはずだから許せない、だからイラクを攻撃する。」これこそ論理の大飛躍です。「攻撃」の理由付けとして「大量破壊兵器を確かに隠し持っているはず。」では無理がありますし、もし持っていたとしても、罪刑法定主義に従えば別の適当な制裁があったずです。仮にこのような理屈がまかり通るならば、米国はほぼ世界の半分を相手に戦争しつづけてなければなりません。(結局、今でも大量兵器はみつからないままです。実は最初からイラクに戦争をしかけることが決まっていたそうです。攻撃理由は後付したものらしいです。)戦争はいつでも、大儀・大儀と大騒ぎしながら、論理が大飛躍するんですね。

というわけで、あまりいい例ではありませんでしたが、結論と根拠の間に説得力のある有機的結びつきが必要です。

次回の【主張するシリーズ】はパフォーマンス編です。
Have a nice weekend. (^^)!




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Posted by いっきゅう  at 13:45 │Comments(0)学習法

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