2009年08月06日
『キャッチャーインザライ:ライ麦畑でつかまえて』
『蛍雪時代8月号』に夏休みに読むお奨め本が特集されています。テレビでおなじみの心理学者香山リカ先生は(今月号の特別講師)、『キャッチャーインザライ』を推薦されています。一般には『ライ麦畑でつかまえて』という邦題で知られるアメリカの小説です。お奨めの理由として、「高校生の『自分探しの物語』。『自分って何?』といろいろ思っているのは人には、ああ~自分と似たようなことを考えている高校生が昔も(1951年発表)いたんだ~、と知ってホッとする読み物だ」と。
『自分は、広いライ麦畑で遊んでいる子どもたちが、気付かずに崖っぷちから落ちそうになったときに、捕まえてあげるような、そんな人間になりたい。』主人公がたどり着いたひとつの結論です。
私は『ライ麦畑でつかまえて』(野崎孝訳)を大学生のとき読んでとても共感しました。確かに大学時代はワタシも『自分探しの旅』真っ最中だった気がします・・・。今もその旅は終わっていませんが・・・・(笑)。
主人公ホールデングは進学校の落ちこぼれ。でも喧嘩が強いワイルドな不良では決してなく(むしろ弱い。) 鬱陶しく、暗く、ひねくれて、自意識過剰・疎外感をもち・世の中は『嘘(lie)っぱちだらけ』だと思っている、今の日本でも何処にでもいるようなパッとしない青年なのです。(笑)でも、その『語り口』が非常に魅力的なのですね。感受性と言葉の表現力だけはすごくトンがってて、機知に富んで過激な言葉で世の中を切り込んでいきます。この辺をいかに訳するかがこの本の翻訳の醍醐味なのかもしれません。(The Catcher in the Rye 原書も是非読みたいです。)

この作品は『キャッチャーインザライ』というそのままのタイトルで村上春樹によって新しく訳されました。これは未読ですがその翻訳作業については『サリンジャー戦記』という文庫本で翻訳家、柴田元幸さんとの対談で詳しく述べられています。『翻訳』に関心あるワタシにとってもとても興味深い本でした。。

『自分は、広いライ麦畑で遊んでいる子どもたちが、気付かずに崖っぷちから落ちそうになったときに、捕まえてあげるような、そんな人間になりたい。』主人公がたどり着いたひとつの結論です。
私は『ライ麦畑でつかまえて』(野崎孝訳)を大学生のとき読んでとても共感しました。確かに大学時代はワタシも『自分探しの旅』真っ最中だった気がします・・・。今もその旅は終わっていませんが・・・・(笑)。
主人公ホールデングは進学校の落ちこぼれ。でも喧嘩が強いワイルドな不良では決してなく(むしろ弱い。) 鬱陶しく、暗く、ひねくれて、自意識過剰・疎外感をもち・世の中は『嘘(lie)っぱちだらけ』だと思っている、今の日本でも何処にでもいるようなパッとしない青年なのです。(笑)でも、その『語り口』が非常に魅力的なのですね。感受性と言葉の表現力だけはすごくトンがってて、機知に富んで過激な言葉で世の中を切り込んでいきます。この辺をいかに訳するかがこの本の翻訳の醍醐味なのかもしれません。(The Catcher in the Rye 原書も是非読みたいです。)

この作品は『キャッチャーインザライ』というそのままのタイトルで村上春樹によって新しく訳されました。これは未読ですがその翻訳作業については『サリンジャー戦記』という文庫本で翻訳家、柴田元幸さんとの対談で詳しく述べられています。『翻訳』に関心あるワタシにとってもとても興味深い本でした。。
